誤送信対策機能による情報漏えい・情報拡散のリスク低減
和歌山県 様
近畿地方の南に位置し、日本最大の半島・紀伊半島の南西部を占める和歌山県は、江戸時代は紀伊徳川家の領地であり、歴史と自然にちなむ観光資源も豊富で根強い人気を博しています。県北部が阪神工業地帯に属して製鉄・製油が盛んである一方、全体として広大な山地、長い海岸線、温暖な気候に恵まれています。みかん、梅、柿、山椒などで日本一の生産量を誇り、マグロ、カツオなどの漁業やスギ、ヒノキなどの林業も盛んであり、和歌山県ならではのブランド育成に力を入れています。
和歌山県庁では、大容量ファイルの送信システムとして10年ほど前から「EASY FILE EXPRESS」を導入しています。
今回は、和歌山県庁で情報通信インフラの整備を担っておられる
総務部 行政企画局 情報基盤課の皆様にお話を伺いました。
総務部 行政企画局 情報基盤課
ネットワーク班長 菊山 様
主任 岩田 様
副主査 岡田 様
導入前の課題
ファイル転送サービスを導入しようと考えた
きっかけをお教えください。
導入前はメールに添付してファイルを送っていたのですが、添付できる容量にも限りがありますから、もっと大きなサイズを送れないのか、大きなファイルを分割して送るのは面倒だ、といった要望が現場から上がってくるようになりました。部署にもよりますが、土木事業における図面データ、広報の印刷物データ、観光や食品のPRに使う動画データなど、県庁で大容量ファイルを扱う機会は年々増えています。そこで、大容量ファイルを安全に送信できる仕組みが必要となりました。
和歌山県庁外観
どこで知ったか
EASY FILE EXPRESSは
どのようにしてお知りになりましたか?
当時、和歌山県にシステムを納入していたベンダー各社にお勧めのファイル転送サービスがないか問い合わせまして、そうして集まった中から、価格面と使い勝手を重視してデモやトライアルを実施し、候補を絞り込みました。そのひとつがEASY FILE EXPRESSで、ほとんどメールを送る感覚で送信できる使い勝手の良さが好評価でした。和歌山県庁の職員は普段からウェブメールを使っていますから、使い慣れた方法に近いインターフェースや手順で利用できるという点ですね。
ネットワーク班長 菊山 様
選んだ理由
結果としてEASY FILE EXPRESSを
採用していただいた理由は何でしょうか。
さまざまな面から検討して、最終的には入札での決定となったわけですが、クラウドサービスなのでハードウェアの導入が不要であることも大きなポイントでした。ハードウェアを導入するとなれば、当然その管理やメンテナンスも必要となってきますし、老朽化して廃棄やリプレースを行うにも煩雑な手続きが必要です。その点、EASY FILE EXPRESSのようなクラウドサービスは短期間で手軽に始めることができます。それまでクラウドの導入実績がなかったので、当然、安全性に関する議論もありましたが、和歌山県庁で使っているPCはかなり特殊な仕組みで高度なセキュリティが担保されていましたから、ならば導入してみようということになりました。
主任 岩田 様
導入後の運用状況
EASY FILE EXPRESSの運用状況はいかがですか。
新型コロナウイルスの蔓延で対面による打ち合わせなどが自粛されて以来、EASY FILE EXPRESSの利用は大幅に増えました。とくに大容量となる工事図面や現場写真などの収受や、オンライン説明会などで使う資料の一斉ファイル送信などに利用されているようです。先ほど使い勝手の話が出ましたが、実際の話、EASY FILE EXPRESSの操作方法については、ほとんど問い合わせを受けたことがありません。明らかに非効率的な使い方をしているユーザーにアドバイスをしたぐらいですね。画面を見ればおおよその操作方法が想像できるぐらいわかりやすいと思います。和歌山県庁では普段からウェブメールを使っていますから、ウェブブラウザを使って何かを送信することにそれほど違和感がなかったようです。あまりにも問い合わせが少ないので、使われてないのかなと思うほどでしたが、ユーザー数はかなり増えていますね。PPAPの代替としても使えますよ、というアナウンスもしています。
※PPAP=パスワード付きZIPファイルをメールで送り、そのパスワードを別便のメールで送付すること。セキュリティ上の問題から廃止の動きが加速している。
副主査 岡田様
導入メリット
導入されてどのようなメリットを
感じられましたか。
メールとは異なり、誤送信があった場合でも、送ったファイルを後からすぐに削除できるため、情報漏えい・情報拡散のリスク低減に役立ちます。昨今の情報漏えいの事例を考えると、この先、USBメモリやDVD-Rといった媒体での情報交換は減っていくだろうと考えています。EASY FILE EXPRESSのように、誰が利用できるのか、誰が送信したのか、自分たちでファイルを削除できるのか、といったチェックやコントロールができるオンラインサービスの需要は増えてくると考えています。
またEASY FILE EXPRESSは、ファイルの送信だけではなく、受領についても利用できるので重宝しています。相手が大容量ファイルの送信手段を持っていない場合でも、ファイルアップロード画面のURLを一時的に発行して、安全な経路でファイルを受け取ることが可能になります。
お客様のコメント
導入後のサポートはいかがですか?
管理者側から見ても使いやすいサービスで、ユーザーの追加なども難しくありませんから、こちらから使い方を問い合わせたことはありません。障害や不具合が起きたこともありませんし、定期的なメンテナンスについても事前に連絡をいただけるので、余裕を持ってユーザーにアナウンスできています。
今後のご期待やご要望
EASY FILE EXPRESSやトーテックのサポートについて、何かご要望はございますか?
和歌山県 ご担当者様
管理画面について、送信側のファイル公開利用容量はソートできるのですが、
受信側の返信チケット利用容量にソート機能がないので、実装していただけるとメンテナンスがしやすくなります。
トーテックアメニティ
営業担当
この件につきましては、すでに弊社の開発チームにご要望を伝えてありますので、今後のアップデートにご期待いただければと思います。
和歌山県 ご担当者様
送付先の全員がダウンロードを終えたら、ファイルを削除するよう、次のアクションを促すメールやメッセージが送付者に自動で送られるとありがたいですね。
トーテックアメニティ
営業担当
確かに、ユーザー全員で容量を効率よく活用していくためにも欲しい機能ですね。この件はさっそく持ち帰って、開発チームと検討を始めたいと思います。
和歌山県 ご担当者様
もうひとつ、組織全体で現在どのくらいの容量が使われているのか、ユーザー側の画面にも表示されると、
一定の容量をみんなで共有しているという意識を持てるのではないかと考えています。
トーテックアメニティ
営業担当
実は他のお客様からも同様のご要望をいただいておりまして、どのように実装すべきかを開発チームと検討しております。
お客様の声につねに耳を傾けながら、これからもEASY FILE EXPRESSをどんどん進化させていきたいと考えております。
どんなご要望でもお気軽にご相談ください。本日はありがとうございました。